2025/10/20 17:31
海外が大好きですが、飛行機が大の苦手です。
高校の修学旅行ではじめて飛行機に乗ったとき、着陸時に「耳が爆発する」ような激痛に襲われ、トラウマになってしまったんです。
その後大学で交換留学をすることになり、飛行機に乗らなきゃいけない状況になりました。
「ガムを噛んだり、唾を飲み込んだり、あくびをするといい」
そうお医者さんに言われましたが、それだけじゃなんだか不安で、「絶対大丈夫!」な対策がないと飛行機に乗る勇気が出ませんでした。
そんな中、こんな情報を掴んだんです。
それは・・・
「熱湯を染み込ませた布を入れた紙コップを両耳に当てると、絶対大丈夫」
つまり蒸気で耳の気圧の変化をやわらげるってことなのかな?
よくわかないけど、「絶対大丈夫!」という響きに勇気をもらい、渡米の際、紙コップ、布、魔法瓶+中に熱湯(当時は持ち込みOKでした)を持って、いざ飛行機へ。

恥ずかしいですよね~
でもね、本人は命がけ。
ガムも噛み、唾を飲み込みながら、耐え凌いでいきます。
私が向かうのはオクラホマ州。
田舎なので直行便はなく、デトロイト辺りで乗り継ぎます。
魔法瓶のお湯は、だんだん冷めていく・・・
ので、乗り継ぎの空港のカフェのお姉さんに「あっついお湯を入れて」とお願いします。

ここが難関でしたが、ふーんって感じで入れてくれました。
ありがとう。あのときのお姉さん・・・
そして、2回目のフライト。

周りにどう思われようと、本人は命がけです。
ありがたいことに、耳の激痛は起きませんでした。
湯の蒸気が効果を発したのか、「絶対大丈夫!」がプラシーボ効果となったのか、どちらかは分からないけど・・・
無事にオクラホマへ到着できました。
成功体験が一つできたことで、トラウマは少しずつやわらぎ、やがて紙コップなしでも飛行機に乗れるようになってきました。
ただ、油断していたら・・・
ハワイに行った時のこと。
シュノーケリングをしたら、鼻がひどくつまり、鼻をかみ続けて耳が痛くなる状況に陥ってしまいました。
そんな中での帰りのフライトは・・・もう、激痛・・・
紙コップも、お湯をふくませた布も、手元にありません。
助けを求めようと横にいる友達に視線を向けると、友達はしずかに目をつぶって1人の世界に入っていました。
だからひとり激痛に耐え、着陸した時は、もう魂が抜けた状態。

帰りのバスに揺られながら、友達に
「着陸んとき、耳が激痛だったんだよ。もうダメかと思ったよ」
と言ったら、
「自分も、目ん玉が飛び出しそうなのを、じっと我慢していた」
という返事が返ってきました。
痛みに耐えてたのは、私だけじゃなかったんですね・・・
それでも海外に行きたいと、何度も何度も思うものです。
